背景と課題
「文字だけでは伝わらない職場の空気感を、どうにかして伝えたい」
そう話してくれたのは、都内で介護施設を運営する中小企業の採用担当者Sさん。介護業界の人手不足が深刻化するなか、求人媒体ではミスマッチも多く、入社後すぐに辞めてしまうケースも少なくなかったそうです。
取り組んだ施策
そこで採用ページに、“社員インタビュー動画”を導入することに。さっそく相見積もりサイトで見つけた神奈川の動画制作会社に問い合わせました。
動画制作会社A(社名非公開)は、採用動画の実績が豊富な制作会社でした。採用担当者のSさんも納得の提案ばかりだったため、稟議を通して正式に発注となりました。
撮影では、現場スタッフ2名と施設長が登場。働く様子の風景とインタビューを交えて、1分半ほどの短編動画を制作。動画制作会社のディレクターMさんが言うには、特に意識したのは、台本っぽさをなくすことだそうです。「普段のまま話してもらう」ことを重視し、自然体の言葉や表情が映るように撮影・編集を工夫しました。
動画の導入位置も重要で、採用ページの上部“ファーストビュー”直下に配置することを提案。訪問者が最初に「この施設はどんな場所なのか」を知れるような構成にしました。
得られた成果
動画公開後は、採用ページの平均滞在時間が2倍以上に伸び、最後まで読まれる割合が大きく改善。また、面接時に「動画を見て雰囲気がよかったから応募した」と話す求職者も現れたそうです。
「文字や写真では分からない“人”や“空気感”を伝えられるのが動画の強みですね。」
採用担当Sさんは「なかなかウェブ上では伝わらない施設長の優しさや、スタッフの明るさが自然と伝わるようになりました。」と語ります。
雰囲気や人柄を魅力に変えたいと考える事業者に、ぜひ参考にしてほしい事例です。